心にひっかかる歌。
とある男性歌手が、自分の活動10年を振り返り、思うところを書いていた。
『ポップスって、もう少し単純なものだと思っていた。明るかったり、メロディーがキャッチーだったり、歌が上手だったり、ルックスがよかったり・・・』
『でも、そこには、”隙”がない。つまりそれはポップではない』
『何かがすごく強くて、何かがすごく歪だったりするほうがフックになる』
『八割になんとなく好かれるものを目指すのではなくて、強烈に誰かに好かれて、強烈に誰かに嫌われるものこそ、人の心にひっかかるんじゃないか』
その通りだ、と思った。そして、私も、そういう歌を歌えるようになりたいと思った。
でも、それはとてもとても難しいこと。誰かに強烈に嫌われることはとても勇気がいるし、嫌われるだけで終わってしまうことだって十分にあるのだから。
そして、何より、そういう歌は、”そうしたい”と意識したからと言って歌えない。そこには、それなりの生き方と苦労と挫折と、時間と力が必要だ。
どんなことも、熟すまでには手が掛かる。
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