パウル・クレー展
『芸術とは、目に見えるものの再現ではなく、見えるようにすることである』
今日は、所用で出かけたついでに、東京駅まで、”パウル・クレー展”を観に行ってきました。思いの他こじんまりとしていて、ちょっと肩透かしでしたが、デパートのミュージアムだから仕方ないかな、と言う感じです。
パウル・クレーは、好きな画家の一人で、家にもコピーを飾っていますが、日本人には、どこか馴染みやすく、落ち着く色彩、雰囲気を持つ作品が多いのではないでしょうか。クレーの孫にあたる、アレクサンダー・クレーも『祖父の作品には、日本の俳句に似た要素が隠されている』と言っています。
また、クレーは、音楽にもとても縁の深い人物で、父親は音楽教師、母親は声楽家、妻はピアニスト、クレー自身も生涯バイオリンを離さなかったそうです。
その技法にも"音楽"を強く意識した時代があり、作品《赤のフーガ》では、いろいろな形のモチーフが、現れては消え、消えては現れ、互いに応答させながら変化させていく、というように、音の動きの表現を試みているのだそうです。
さて、先の言葉は、クレーが、バウハウスで教鞭をとっていた当時のメモ書きにあったものだそうですが、"芸術とは、目に見えないものを見えるかのように表現すること” というような意味なのでしょうか・・。
見えないもの、すなわち心の内側、そこに形を与えて表現する。何かを描こうとするのでなく、描いたものが何に見えるか・・・・というようなことなのかな。
昨年6月、スイスはベルンにパウル・クレー専門美術館 『パウル・クレーセンター』(レンゾ・ピアノ設計)がオープンしたのですね。知りませんでした。所蔵作品は、総数4000点余りだそうで、是非とも行って見たいです!
ただ、あの《パルナッソス山へ》は、ベルン美術館の方にあるそうで、私は、やっぱりこれを観て見たいな~。
実は、かつてベルンの街は一度訪れたことがありますが、その時は、電車の乗り継ぎ時間の合間のみの滞在で、街の端から端まで、ただただひたすら走っただけで終わってしまいまして(^^;)。
昔はそんな、体育会系の旅ばっかりしていたので、今度はもう少しのんびりと優雅なスケジュールで行ってみたいな・・・と思う私なのであります。
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