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2006年6月19日

お客様に教えてもらったこと。

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先日の『佐渡前ライブ』のこと、私は、お客様に大切なことを教えていただきました。

今回歌ったライブハウスは、私にとって、全く初めての場所だったのですが、どういうわけだか、最初から最後まで、お店のPA担当者とうまくコミュニケーションをとることが出来ず、結果、本番にその悪い影響を残してしまったのです。

”音確認”の際、PAの方に、なかなか自分の要望を受け入れてもらえず、それがどうにも納得できず、気持ちの中にだんだんと苛立ちが渦巻き、本番前に、ライブへの楽しい思いを、失ってしまっていたのですね。

自分では、それでも気持ちを立て直し、集中して歌ったつもりだったのですが、お客様には、ちゃんと見抜かれてしまったのです。

ライブが終わり、打ち上げの席で、あるお客様に言われました。

「あなたの歌は、タイトルとメロディーはわかったけれど、肝心の歌詞がほとんど聞き取れませんでした」「さいたま~ずさんの歌はちゃんとわかったのですから、あなたはマイクの使い方をもう少し考えた方がいいですよ」と。

私ね、それを聞いて、本当にショックでした。もうね、消え入りたい気持ちで一杯でした。そんな歌を30分も皆様にお聞かせしてしまったのかと思うと、申し訳なさと情けなさで、逃げ出したくなりました。

でね、実は私、この期に及んでも、心の中でまだ思っていたんです。

”やっぱりじゃないか!やっぱりPAがちゃんと対応してくれなかったせいじゃないか!PAが悪かったからじゃないか!”ってね。

でもね、本当はそうじゃないんですよ。そうじゃないんです。

PAとか、音環境とか、そういうことじゃなくて、それ以前に、結局は、自分が気持ちを切り替えられていなかったんですよね。

今まで歌ったことの無い場所で歌うことは、事前に下調べをしていない限り、色々な意味でリスクがあるのは当然です。でも、そこで歌うと決めたのは、誰でもない自分なのです。

だったら、たとえどんな環境であっても、最後まで、きちんと気持ちよく歌うのが、やっぱりマナーだと思うし、もしそれができないのだったら、最初から、そういうリスクを抱えた場所で歌うことを選択してはいけないんだと思うんです。

私は多分、そのお客様に教えていただかなかったら、きっと今も、そのことに気づかなかっただろうし、あのお店に一方的に腹を立てたままだったかも知れません。

でね、この話は、これで終わりじゃないんです。

そのお客様、最後にこう言われたんです。

「それで、あなたの歌、歌詞がよくわからなかったから、もう一度ちゃんと聴きたいと思ってCDを買いました」って。

そう仰って、上着の内ポケットに仕舞われた『初心』をこっそり見せて下さったんです。私、本当に嬉しかったです。心から救われた思いがしました。あぁ、よかった、ありがとうございます、って、心の底からそう思いました。

ライブって何でしょう。PAが良くて、環境が良くて、空気が和やかで、自然と楽しい雰囲気が作られていれば、歌う方も気持ちがいいし、安心だし、それに越したことはありません。

でも、いつもそういうわけには行かないのがライブです。その場の雰囲気に、まずは自分から馴染む努力をし、そして楽しんでいかなければ、お客様はきっと離れていってしまう。結局は、人と人との気持ちのやり取りを、その場で作り上げながら歌う、それがライブなんですよね。

私には、まだまだできませんが、でも、反省ばかりしてても”ただの反省好き”になってしまいますから(笑)、是非ともこれからの活動で少しずつでも、心がけて行きたいと思います。

差し当たっては、KAKADOだな!

ということで、昨晩、また三人で音合わせをして参りました。そして、また狭苦しいスタジオの中で、軽~く茹だって参りました。

こちらも少しずつですが、形になってきています。8月、よかったら、そんな”茹蛸トリオ”の演奏を、是非見に来てくださいね(^^)♪醤油と、わさびを是非ご持参の上~♪

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