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2007年6月12日

わずかに開いた視界。

世の中には、凄い人、努力の人がまだまだたくさん隠れている。

その人の歌は、最近時々ラジオで聴くようになって、心のどこかにずっと引っかかっていた。

そして、ひょんなことから、そのプロフィールを知ったとき、なんだかわからないけど、ものすごく落ち込む自分がいた。

たった3年、日常の隙間で歌を歌ってきた私が、落ち込むこと自体、不遜なことかもしれないけど、”何やってんだろう”って心の底から、そう思った。

ここのところ、いろんなことで、迷って悩んで、ちょっと先に進めずにいた自分が、とてもバカみたいに思えた。

私は、アマチュアだ。

プロとアマチュア、その定義は、人それぞれ。

これまでも、いろんな人の意見を聞き、そして目にしてきた。

きっとどれも正しいに違いないけれど、その定義は、時代と共に、日々移り変わって行くもなのだと思う。

そんな中、一つだけ、はっきりしていること、変らないこと。

それは、私は、アマチュアだということ。

自分の中で、いろいろな矛盾に陥って、歌うことが、ただ楽しいとも思えなくなりかけていた近頃だけど、その迷いは、やっぱり必要なものなんだ。

それが自分ではっきりとわかった。

その人のプロフィールを見て、その人のやってきたこと、歌って来た数々を見て、とても落ち込んだのは確かだけれど、一方で、”あぁやっぱりそうなんだ”と、確かめている自分もいた。

今の私が探していること。

その手がかりがちょっとだけみつかったような気がする。

私のやっていることは、人から見たら、紛れもなく趣味の延長。

私が歌わなくたって、落ち込んだって、誰も困ったりしない。

落ち込んだら、迷ったら、そこからもう一度ジャンプしたらいい。

届く高さなんて、そもそもたかが知れている。

私が探していること、迷っていること、それは、今の私にとても必要で、いずれその答えがみつかる時、私は私なりに、自分の形に出会えるのだと思う。

その人を見ていてそう思った。

まだまだこれからだ。

いやいや、やっとこれからだ。

肩から力がすっと抜けて、一メートルくらい先、視界がわずかに明るくなった。

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