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2007年12月17日

音蔵定期ライブ報告。

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以前、ジャズシンガーの綾戸智絵さんが、どこかに書いていました。

歌というものは、送り手側に、いくら立派な人生観があってもだめ。

”聴く人”の中に”人生観”があってなんぼのもの。

だからこそ、聴いて貰えること、そこから何かを受け取ってもらえることは、とてもありがたいことなのだ、と。

先日の音蔵定期ライブは、そういう意味において、とても貴重な時間だったのではないかと思います。

観る側・演る側。

その両者が、お互い気持ちのいいバランスで開き合うこと。

それは、とても難しいこと。

意識すれば必ずできるというものでもなく、いろいろな偶然、必然が重なって、まさにその一瞬、”そのときだからこそ成り立つ”、とてもデリケートな出会い。

私は、いつものことながら、幕開けに、極度に緊張してしまい(><)、一曲目は、ピアノを弾く手が震えてしまいました。

このままで行くのは嫌だな~。

そう思いながら一息ついて、2曲目に入るとき、何かがふっと、ふっきれました。

その日、その時、その場の空気が、見えない力を与えてくれたような。

それは、言葉では表せない何かで、おそらく、そこにいたみんなが、とても自然な形で、心を開き、身体を緩め、聴く準備をしてくれたのではないかと思います。

演じる側の伝えたいこと。

それが、ライブの場で、そのまま聴き手に届くことは、ほとんどの場合、有り得ませんし、また、その必要もないと感じます。

私の歌う”詞の一つ一つ”、”フレーズの一つ一つ”、それら全部を、事細かに聴いてもらう必要は全くなくて、私の声やピアノが鳴っている中、それぞれが、それぞれの心の中に、何かしらの気持ちを抱いて、自分の”人生観”と、わずかでも重ね合わせてくれたなら。

それが一番うれしいのです。

私が歌いたい気持ちの原動力は、間違いなく、そこにあるんじゃないかと思うのです。

聴くことと、演じること。

そうした、とてもシンプルな二つの出会い。

それを限りなくわかりやすい形で見せてくれる。

それがライブスペース『音蔵』、という空間なのではないかと思いました。

私にとっての最後の定期ライブとなりましたが、いろいろな意味で、今後につながる、たくさんの力をもらえたように思います。

本当にありがとうございました。

曲目です。

♪朝焼けの街
♪雨上がり
♪Karappo (ギターサポート 岩橋信之)
♪横顔 (ギター 岩橋信之)
♪追憶 (New)
♪クリスマスの唄 
♪夕暮れ

写真はGan☆さんより。ありがとうございました。
なんだか吹き出しつけて、会話を入れたい感じですね(笑)。

岩『シンドウさん、またまた髪の毛切り過ぎましたね~。』
シ『岩橋さんこそ、いつにも増してお肌つやつや、その秘訣は~?』
・・・なんて会話は、もちろんしておりませんです、はい。

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