枯れる。
聴きたい歌を作る
聴きたい編曲にする
聴きたいギターを弾く
ああ、言葉ではなんと簡単なことなんでしょう!
雑念なくあたりまえにこれが出来ることが、きっと枯れるということなんでしょう。
・・・・とは、とあるプロギタリストの、日記の一文です(勝手に引用しました。ごめんなさい。)
枯れる。
好きな言葉です。
辞書を引くと、
①草木の命が終わる ②長い修練によって、人柄や芸に深みや渋みが出てくる。
と出ています。
我が家のベランダでも、水を吸い上げ、枝葉を伸ばし、日の光を欲して止まなかった植物が、いつの間にか時期が来ると、静かに枯れ、一息つき、次の芽吹きの準備を始めます(今がちょうどその時期です)。
鮮やかな花を咲かせ、実をつける植物はもちろんですが、枯れた植物にも、同じように心惹かれます。
枯れた枝葉は、軽くて温かい。
土の上、ほっと力を抜いて佇む姿には、なぜだかとても安心感を覚えます。
人間も同じで、上手に枯れるということは、本当に必要なものだけを残して、余計なものは捨てて行く。
どんどん身軽になって、自分の中の、最もシンプルな色彩だけを晒していく。
そういうことなのかもしれません。
それが美しいと見えるかどうか。
すなわち、生き方そのものを表すことにもなるのでしょうか。
私の場合、まだまだ吸い上げたいもの、浴びたいものがたくさんあり過ぎて、欲張っている間に”枯れ時”を見失ってしまいそうではありますが(汗)、少なくとも最後は、土の上、ゆっくりのんびり手足を広げて、どこにでもある草花のように去れたらいいなと思います。
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