この冬、歌わぬままに・・『追憶』
”咲き乱れて ぽとりと落ちる椿よ
枯れることも 萎れることもしないで
美しい姿で 自ら切り落とすの
永遠でいたいの そう告げるように” (柴田淳『椿』)
うーん・・・・・
この感性。
椿の花を、”自ら切り落とす”と捉える感性。
凄いな、と思います。
散るのでも、枯れるのでも、萎れるのでもなく、”自ら切り落とす”
たまたまみつけたこの歌詞に、いたく心を動かされてしまいました。
普段、ほとんど聞く機会は無いものの、時々、思い出したように、You Tube などで、淳さんの動画を見ると、なぜか、えもいわれぬ疲労感に襲われます。
疲労感・・というより、一種の脱力感・・なのかな。
おそらくあの、赤裸々かつストレートな感情表現に浸るうちに、普段あまり使わない(汗)、眠ったままの(汗X汗)、”女性”としての自意識を、容赦なく呼び起こされるからだろうと思います。
骨の髄まで、”シンガーソングライター”。
柴田淳さんは、きっと歌うごとに、作るごとに、自分の中から、何かを削り取っている人。
そんな淳さんの『椿』。
歌詞を通して読んでいるうちに、ふと、自分のある曲が重なって見えました。(あ~、淳さんファンのみなさん、どうかどうか怒らないでね(>-<)!。)
一昨年の12月、”音蔵”で歌って以来、未だ2度目のチャンスを得られぬまま、気づけば、今年も冬が終わった・・・ 『追憶』。
せっかくなので、歌詞だけここに記します。
『追憶』 詞・曲 シンドウアツコ
それは 遠い昔 月明かりの下に
誰か 忘れてった物語
力 尽きるように 枝を離れた林檎
目を閉じたまま 赤い泪を流す
通り過ぎる風が見てた
そのまま眠ればいいと
昨日まで 華やいだ日々も
きっと すぐに忘れてしまうだろう・・・
今 帰りたい でも戻れない
失くしたものすべてが重過ぎて
それは 遠い昔 月明かりの下に
誰か ささやいた物語
色を落とした 赤い林檎が横たわる
流れるままに 戸惑う哀しみに横たわる
見上げる空 届きそう
逆さまになった鳥が嗤う
そうやって 息をひそめたら
やがて降り積もる雪
何もかも 隠してしまうだろう・・・
今 帰りたい でも戻れない
失くしたものすべてが 遅すぎて
でも帰りたい 今 戻りたい
求めるもの全部 捨てたっていい・・・
それは 遠い昔 月明かりの下に
誰か 忘れてった物語
誰も 気づかない物語
今度の冬は(・・って、気が早過ぎ☆\(-_-;))、是非とも歌いたいな~。
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