「世の中ついでに生きてたい」
我が家のベランダに、ちこっと嬉しい出来事が!
3年物のサフランの球根が、ひょっこり芽を出しました(^▽^)♪
いや~、びっくり。
ダメだと諦めていただけに、生きていたことがわかって感激です。
たとえ花は咲かずとも、こうなったら、大事に管理して、なんとか来年につなげましょう~。
”まくら”はまぁまぁこれくらいに、最近読んだ中で、とりわけおもしろかった一冊をご紹介。
「世の中ついでに生きてたい」古今亭志ん朝 河出書房新社
* 噺家 古今亭志ん朝と、池波正太郎、結城昌治、山藤章二、江國滋など、各界の落語好き著名人10人との対談集。
私はもう、このタイトルだけで、やられてしまった感じです。
”芸は人なり”
志ん朝は、”志ん生の息子である”ことの葛藤からは常に逃れられなかったのでしょうが、そうしたこととは全然違った次元で、父として、師匠として、志ん生を、心から尊敬し、愛していたんだなぁ・・ということが、それぞれの対談を通じ、しみじみと伝わってきます。
志ん生さんの逸話は、いろいろありますね・・(高座で寝てしまったら、お客が”寝かせといてやれ”・・・といったエピソードは本当なんだそう)。
あの噺っぷり、一見ぶっきらぼうで、ときどき何を言ってんだかわからないこともありますが(笑)、こと、言葉に関してはとりわけ厳しかった、ということが語られていて、それがとても印象的でした。
”きたないことを言っちゃいけない”
志ん生さんの噺は、落語を聞きかじっただけの私でも、”格別”であるとわかります。
その面白さは、聞くものに”考える暇”を与えない。
”本能”をくすぐる・・とでも言いましょうか。
子供のような無邪気さと、可愛らしさと、人間臭さと、決して媚びない、ある種の抑制。
(「黄金餅」の坊さんの、いい加減なお経のくだりなんか、私お腹抱えて笑ってました(^o^))
この本を読むことで、”志ん朝”の噺家人生を知ると同時に、その向こう側に、”父・志ん生”の姿を見、声を聞いている・・・
恐れず言うなら、”人前で何かを演じる”ということにおいて、自分が歌うことと、通じる部分も多く、とても興味深かったです。
秋の夜長・・じっくり淹れたお茶をお供に、是非ご一読を(^-^)♪
富士山も、いよいよ頭に雪を被り始めました。
寒さに負けず、今日も元気に過ごしましょう~♪
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