おきましょ、おきましょ。
先週で、朝の連続テレビ小説『おひさま』が終わりました!
半年間、なんだかんだと見続けのは、本当に久しぶり(今日からスタートの『カーネーション』は、多分見ないな~・・・)
ここ何週間かの終盤は、何やら突っ込みどころ満載な展開だったけれど(汗)、ともあれ、松本・安曇野の景色を、毎日、お茶の間に届けてもらえたことは、何よりうれしいひと時でした。
それにしても。
このドラマを見ていて、つくづくと感じたこと。
”方言”というものは、実に難しく、そして奥の深いものですね。
ドラマの内容はさておき、役者さんの、方言を使ったセリフ回しが、終始所在ない感じで、それが毎回気になって仕方がありませんでした。
もちろんそれは、私が地元民であるから。
これが”他の土地の方言”であれば、そういうものなのだろうと、自然に受け入れられたと思います。
”人は、言葉を持って、文化が生まれた”
とりわけ方言は、生活から生まれ出た色合い、性質が濃いだけに、身につかないままに使うと、”言葉使いとしては間違っていないけれど”、なんかね~。
この、”何とも言えない落ち着かない感覚”は、それこそ言葉では説明できないものですね。
そんな中でも、丸庵のお父ちゃん役、串田和美さんの使う信州弁だけは別。
とても自然で、聞いていて安心しました。
それもそのはず。
串田さんは、2003年4月から松本市民芸術館長兼芸術監督を務め、何度となく、信州を訪れ、地元の人との交流を持っているのだそうです。
う~ん、やっぱりね~。
あの、信州人特有の雰囲気を醸し出せるのは、ジモティーを知ってこそ。
多分、松本や安曇野で、いっぱい呑んだり食べたりしてるに違いないです(* ̄ー ̄*)
さて。
タイトルの「おきましょ、おきましょ」
これなどは、極めて難易度の高い(?)信州弁の一つかと思います。
意味としては、”やめておきなさい”
・・・・というほどのものなのですが、その裏側には 、”やめなさい、やめなさい”、では決して置き換えられない、”相手を気遣い思いやる気持ち”がた~くさん含まれているのです。
以前、N○Kで、”安曇野を旅する”、という趣旨の番組を見ていたときのこと。
行き当たりばったり訪ねた地元りんご園のおばちゃんが、りんご畑で、りんごの木の枝を拾う作業をしていて・・・・
それを見た旅人の田中圭さんが、”僕も一緒に拾いますよ”、と手伝おうとすると・・・
おばちゃん、すかさず ”いいわね、いいわね(おっと、これも方言= No No!の意味)・・・、おきましょ、おきましょ”、を連呼してました(笑)。
田中さんの頭の中が ?????なのは仕方ないとして、その時テロップで画面に出た説明が 『*枝を下に置いてください、という意味です。』
ありゃ~・・・・
”おく”を”置く”の意味と、解釈(勘違い)したのですね。
この場合、たまたま辻褄合っているところが悩ましいけれど、おばちゃんが言いたかったことの説明としては、正しくはありません( ̄ー ̄)。
方言とは、まさに生活そのもの。
暮らしとともに使ってこそ、初めて生きてくるものなのでしょうね。
いよいよ10月に突入しましたね。
夏から秋へと、気持ちも体もスイッチを切り替えて、また一週間、元気に過ごしたいと思います(^-^)
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